


NPO法人テクたまご 理事長 菊池きよ子 (元熊本県立盲学校 校長)
2025年、2代目の理事長に就任いたしました。
2022年のテクたまご創設時、私は副理事長あいさつで「・・・(この活動で)学びの過程に必要な教材を前もって用意できるのではないか」と書いています。
理事長就任に当たり、過去と次の3年を考えたとき、この活動の変化を感じています。
創立当初、会員に盲学校教員が多かったこともあり、会の目的は視覚障害児教育に必要な教材の開発でした。しかし今考えると、これは教員目線だったと感じます。
この3年間、様々な会活動の中で、成人の視覚障がい当事者、福祉関係者、技術畑の人、中・高・大の教員ともつながることができました。成人の当事者、福祉関係者からは、「スマホの入力に慣れたい」などの具体的なニーズが伝わってきましたし、技術畑の人からは「自分の技術が役立てられそう」、教育関係者からは「自分の属する組織が協力できそう」と言っていただき、様々な御協力をいただきました。
これらの多くのスペシャリティをもつ人に共感を得たことは前理事長の努力が大きいと肝に銘じつつ、新理事長として、それらの関係を広げ、結びつけ、実際の活動にどう発展させていくか?と責務の重さを感じます。しかし一番大切なことは、創立時の理念「みんなで考え・みんなで作って・みんなで贈る」です。私ができることも「みんなの力」を大切にした活動しかないと考えが至りました。
「みんなの力」、今後とも変わらない皆様の御協力をお願いいたします。
副理事長 高浜 保昭 (元 小学校教諭)
私が視覚に障がいを持った子どもに出会ったのは、私が小学校に勤務している時でした。彼は私に実に多くのことを教えてくれました。例えば周りがよく見えなくても友達や先生に声をかけ尋ねることで、自分の知りたいことを知ることができること、難しいと思えることでもチャレンジしていく精神、自分でできることを探し出し不可能を可能に変えていくたくましさなどです。そのような子供たちのために、NPO活動を通して少しでも役に立てたらと願っています。
副理事長 平川 康平 (エンジニア)
私が視覚障がいのある子どもたちと関わるようになったのは、大学時代に参加していたサークル活動がきっかけでした。その活動を通じて出会った方々とのつながりから、現在も教材開発に携わっています。
本業ではメーカーで設計業務に従事しており、その知識や経験を活かして、テクたまごでは主にマイコンを使った教材の開発を担当しています。「こういうものがあると助かる」 「こんな工夫があると子どもが理解しやすい」といった現場の声に応える形で、必要とされ、使いやすい教材の開発ができればと思っております。
このたび、副理事長という立場を拝命することとなり、身の引き締まる思いです。これからも、現場で求められるものを着実に形にできるよう努めてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
創設者 須惠 耕二 (初代理事長)
NPO法人創設を思い立って助けてくれそうな知人に声掛けし、勉強会をスタートして早5年。創設4年目に新たな理事長、さらに専門家・当事者の理事も迎えて、テクたまごは次のステップへと踏み出しました。視覚障がい児の力になりたい方々が集まれる「人の輪を作る」という設立時の思いは、関係者だけでなく多くの市民ボランティアの方々に受け入れられて今、テクたまごの活動は設立当初の予想を超えて大きく育っています。一歩ずつ、ここ熊本から全国へ。私も市民ボランティアの一人となって、これからも皆様と共に歩ませて頂ければ幸いです。