NPO法人テクたまご  理事長  須惠耕二

当法人のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
当法人は、全国の盲学校・視覚特別支援学校で学ぶ視覚障がい児向けの教材を、視覚障がい教育に携わる先生方のご意見を基に開発し、盲学校へ寄贈するNPO法人です。
視覚障がい児というマイノリティーの教育現場には、その特殊性ゆえ市販するのが難しい教材のニーズが全国に潜在しています。
私は平成23年よりそのようなニーズに応える新しい教材を開発し、ものづくり教育で製作して全国の盲学校に寄贈する取り組みを展開してまいりました。
全国の先生方の視覚障がい児の教育に捧げる驚くべき情熱と忍耐の姿、そして学ぶ子供たちの喜ぶ笑顔、時々頂く「ありがとう!」の言葉を原動力に、いち技術者として少しでもお役に立ちたいと取り組み10年が経ちます。
これまでの取り組みを、「視覚障がい児のために力になれたら」との思いを共有頂ける皆様と共に全国で取り組んでいきたいと願い、一人では、熊本だけでは生み出せない新しいアイデアを、新しい技術で、会うことのない視覚障がい児のために、カタチにし続けて、届け続けたいと思います。
あなたにもできる、あなたにこそできる、この活動への力添えの姿がきっとあります。
目が見えない・見えにくい子供たちの学びを支援する、日本中でもここだけの活動を一緒にやってみませんか? あなたからのお申し出を、心からお待ちしております。
みんなで考え・みんなで作って・みんなで贈る」NPO法人テクたまごへのご参加・ご支援を、どうぞよろしくお願い申し上げます。

副理事長 菊池 きよ子 (元 熊本県立盲学校 校長)

1990年、当時内地留学していた国立特殊教育総合研究所の視覚障害教育研究部長 木塚先生から「大学入試の国語の読解力の点数が高い子には共通点が三つある(中略)。一つは、家に本が沢山あること。つまり、子どもが『知りたい』と思う前に『好奇心に即応できる状況がその場にある』ことがポイント」と教えて頂きました。
熊本盲学校に復帰し、貪欲に学ぶ意欲を示す子達に追い立てられるように木や布でたくさんの教材を作り、喜々として教材に取り組む姿をたくさん見せてもらいました。しかし同時に、教材作りには時間がかかるため好奇心に即応できないこと、正解のフィードバックに光や音や振動を使う技術がないことなどでの限界も感じていました。2001年に一旦熊本盲を離れ、2010年教頭として熊本盲に戻った時には、衣装ケースに入れて残したはずの教材は存在すら知られていない状況でした。
そのようなときに、須恵さんから「教材作りの手伝いをさせて下さい」との電話を頂きました。そのときに直感したのは「この人の力を借りれば、自分ができなかった、学びの過程に必要な教材を前もって用意できるのではないか、音声や振動でのフィードバックも可能になるのではないか」でした。
須恵さんの地道な努力でこの活動が確実に広がり、今回NPO法人として社会的に認められるまで育てていただいたことに感謝すると共に、これから先、自分がこの活動にどう役目を果たしていくか、改めて考えてまいります。

副理事長 高浜 保昭 (元 小学校教諭)

私が視覚に障がいを持った子どもに出会ったのは、私が小学校に勤務している時でした。彼は私に実に多くのことを教えてくれました。例えば周りがよく見えなくても友達や先生に声をかけ尋ねることで、自分の知りたいことを知ることができること、難しいと思えることでもチャレンジしていく精神、自分でできることを探し出し不可能を可能に変えていくたくましさなどです。そのような子供たちのために、NPO活動を通して少しでも役に立てたらと願っています。